ふとん丸洗いの基礎知識
汗や皮脂、ダニアレル物質(ダニのフンや死骸)など、ふとんの汚れは水溶性が多いので、水洗いが効果的。またダニのエサとなる汚れ(フケやアカ)が洗い流されるためダニの増殖が抑制されます。吸った寝汗は乾いてもダニのエサは残っている!
表面上はキレイに見えるふとんもしっかり寝汗を吸っています。
汗は乾いてもふとんの中には汗と一緒に染み込んだフケやアカ、皮脂がいっぱい!
ひと冬使ったふとんの中はダニの天国!
ふとんの中はダニにとって快適空間。中綿に残ったフケやアカをエサにふとんの中でダニは増えていきます。
実はふとんの中は、ダニにとって快適な温度と湿度、そして餌となるフケやアカも多いため、好環境と言われています。わずか30匹のダニが1か月で成虫となり、2~3か月の寿命の間に50~100個以上の卵を産みます。 そして約10週間ほどで、なんと1万匹近くにも繁殖すると言われています。
押入れやクローゼットでさらに増殖!
そんなふとんをそのまましまったら?ダニにとっての好環境(温度・湿度・暗さ・エサ)が揃った押入れの中でさらに増殖!
ダニのフンや死骸もふとんの中でどんどん増えていきます。
6月と10月は特に要注意です。
ジメジメしている梅雨はダニにとって好都合の環境になります。 下記の表は、掛け布団1㎡にいる生きたダニの数をあらわしたものです。 6月と10月がピークです (表1)まさにダニ天国なのです。 (都市居住環境研究所調べ)布団クリーニングした布団とクリーニングしてない布団の違い
布団クリーニングした布団と10年間クリーニングしなかった布団で実験しました。 それぞれの中綿にダニを200匹ずつ放し、3週間後の増殖を調べました。 表2を見ていただくと、10年間クリーニングしなかった布団は約10倍の数になっています。 またダニの卵は多数発見されました。 この実験で、布団クリーニングしていない布団はダニにとってとても住みやすい環境ということがわかりました。毎日しみ込む寝汗。たっぷり蓄積されると、臭いの原因に
大人が一晩寝ると平均200㏄の汗をかくといわれています。毎日かく汗は、中わたまでしっかりしみ込んで蓄積され、いつしか布団がすごいことに…。また、雑菌や最近の発生源にもなります。ダニは中わたの表層部分で繁殖
ダニは1日6回もフンをするといわれ、そのフンがふとんの中で風化すると、1個1ミクロンのフンが約1~2ミクロンのカケラに。10ミクロン以下の微粒子は、中わたや側生地を通り抜け、鼻毛や喉の繊毛をも通過します。 そのため砕かれたフンは、寝ている間に吸い込みやすくなります。 |
ふとん丸洗いでダニのフンや汗などは落とせます。
ふとんの中わたに入り込んだダニや汚れは、日干ししても掃除機で吸っても取り除くことはできません。しかし、布団をクリーニングすれば、ダニは死滅しますし、汗など水溶性の汚れを落とすのも簡単。ダニのフンや死がい、花粉などのアレル物質はほとんど洗い流されます。農学博士・吉川 翠先生 オハイオ州立大学院昆虫学部卒業 都市居住環境研究所代表
気になる中わた汚れを丸洗いすると…
- ダニのフン・死がい 約98.3%減少 ※1
- 一般細菌・カビ菌等 約99.9%減少 ※2
- アンモニア 約99.9%減少 ※3